自問自答


心理カウンセラーでもあるベーシストの友人がいる。


俺も気付けば手相を見れるベーシストとして認知されてきている。先日、
飲みながら互いに見合ってみた。ヤツは、目を見れば相手の心の中が見える
という。ニュアンスでその意味は理解できるが、彼の場合は見えるもののレベルが
違う。それはガキの頃からの癖で、当時は大学の実験にも付き合わされていたと言った。
手相でズバズバ攻めまくったあと、お返しとばかりに彼は俺の目を覗き込むのだった。


俺の心は外側が強く、中がとても柔らかく、一度怪我をすると自分を守っていた
外側の外壁の破片で余計に心に傷をつけてしまうといった。言いえて妙な例えだ。


人は皆そうだと思う。現代人は、コンプレックスや苦い経験の分だけ対外的に
自分を強くかばうことで、自分の傷と向き合う暇もなく次の一歩を踏み出す
ことが常だ。そのたびにまた自分のコンプレックスは膨れ上がったり
清算しきれない傷を、忘れようとして、時の経過に任せている
ようで、深く刻み込まれたまま残してゆく。その繰り返し
の日々。社会に追い立てられ、自分の弱さと向き
合うための強さをもつゆとりがないのだ。


経験をつむほどに、自分を守るテクニックばかり身に付き、同時に刻まれて
いく傷は癒えないままで増えていく。ゴールなんて見えない位、必死に今を見据え
て生きているのが多くの現代人の姿だ。その果てに自殺率の上昇など、
日本では社会の歪がそこから生まれていることも否めない。


これ、なんとかできないかな?俺はミュージシャンだから、伝えられるファクターは音楽と
演奏をする姿だけ。コンプレックスと向き合えば弱っている人の共感を得るだろうし
未来や願望に向き合えば人々にとって憧れになるだろう。自分らしく行くこと
が大前提だとして、果たしてこれからの俺に何が出来るのだろうか。


自問自答は続く。答えは藪の中。

しかしこれぞ生きている実感のような気もしている。
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by watarumble | 2007-06-20 03:18 | Diary
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ベーシスト、鈴木渉の過去ブログ。(2005.5-2008.7)
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